1.1.1 どんな外国人と話せばいい?

まず最初に「話しやすい人」を見つけましょう。

今のあなたにとって、

一番話しやすい外国人はどんな人なのでしょうか?

びっくりするかもしれませんが・・・

英語力の面では、もっとも話しやすい人は見知らぬ人です。

はい、その通りです。一見、見知らぬ人と話すことって難しそうですよね。

でも英語力の面では、

見知らぬ人との会話は友達同士の会話よりとても簡単です。

なぜかというと・・・

友達同士の会話

会うたびに、最近の事柄について話し合ったりして色んなことを話します。

そのために必要な語彙力や文章構成力がかなり多いです。

毎回同じことを話したとしたら、会話がつまらなくなり話しづらくなります。

見知らぬ人との会話

一方、見知らぬ人との会話は、内容が決まっています。

初対面の会話だと、出身地、お仕事、趣味など自己紹介でよく出てくるトピックスを話し合います。

また、道端で見知らぬ人に話しかけるとしたら、

話しかける理由があるので流れがだいたい決まっています。

 

会話のパターンが1つ、2つしかないので、

会話の流れがだいたいわかり、逆に安心して話せます。

 

そのパターンを様々な見知らぬ人と繰り返し練習できます。

毎回相手が違うから相手にとって新鮮なことになるのです。

 

同じことを繰り返して練習すればするほど、

スムーズに言えるようになり、会話がうまくなります。

 

見知らぬ人との会話の問題は英語力ではなく、心理的な問題なんです。

「相手のことを知らないから、嫌がれるかな?」

「怪しいと思われるかな?」という悩みがよくあります。

 

ですから見知らぬ人と話すためには、様々な複雑な英語を学ぶのではなく、

相手にとって自然に感じる、

話しかけられて嬉しいと思ってもらうパターンが必要なんです。

 

後ほどのレッスンでは、その自然なパターンを学びます。

 

あなたの「もっとも話しやすい人」

でもこの事実を知っているからといって、

必ずしも自分にとって見知らぬ人が話しやすくなるわけではありません。

実は、「見知らぬ人」というカテゴリーの中で、さらに話しやすく、

さらに安心して話せる人がいます。

 

またこういう人は、実はあなたと話せたらとても喜びます。

ではどんな人でしょうか?

日本にいる外国人です。

 

日本にいる外国人は、世界の中で、何か理由があって日本を選びました。

きっと日本に興味があり、日本を体験したいと思ったのです。

それに比べて、出身地在住の外国人は多くが日本と何も関係がありません。

 

日本に興味さえあるかわかりません。

 

でも「日本にいる外国人」よりさらに細かく分類すると、さらに話しやすい人がいます。

 

「日本にいる外国人」は2種類に分けられます。

日本に滞在して生活をしている人

訪日観光客

です。

日本に住んでいる人は

もちろん日本に興味があり、新しい人に会う興味がきっとあります。

でも自分の生活、自分の予定、友達もきっといるし、より落ち着いています。

必ずしも積極的に新しい人との交流を求めているわけではありません。

 

訪日観光客は

日本にいるだけでワクワクしています。どんなことでも新鮮で、

様々な体験を求めています。

きっと、現地の方と触れ合いたがっています。

観光客の方がやっぱり話しやすいですよね。

 

「世界中の人々」の中で、英語力の面では「見知らぬ人」は「知り合い・友達」より話しやすいとわかりました。

「見知らぬ人」の中で、「日本にいる人」は「海外にいる人」より話しやすいとわかりました。

「日本にいる人」の中で、「訪日観光客」は「日本に住んでいる人」より話しやすいとわかりました。

 

今のあなたにとって最も安心して話しやすい人は訪日外国人の観光客ですね。

自分の恐怖心を一番乗り越えやすい人も観光客ということになります。

ですからこのプログラムでは「観光客」と話すことに重点を置きます。

では、次のステップは、観光客と話しやすい場所を見つけることです。